2014年5月12日発表の理事長声明
「市民と科学者の内部被曝問題研究会」は、理事長声明「大きな誤りに基づいた『汚染地帯』への「帰還施策」をやめ、最新の科学的知見に基づいた対策を実行して住民の健康を守るべきである」を2014年5月12日に発表し記者会見しました。
本声明を5月15日に、
安倍 晋三 総理大臣
根本 匠 復興大臣
石原 伸晃 環境大臣
田中 俊一 規制委員会委員長
宛に、計4通送付しました。
日時 2014年5月12日(月) 14:00〜16:00
会場 日本記者クラブ 9階大会議室
会見 松崎道幸:北海道深川市立病院内科部長
司会 生井兵治:筑波大学元教授(遺伝・育種学)
理事長沢田昭二は事情により欠席させていただきました。
沢田昭二発表分もふくめ、松崎道幸が発表いたしました。
理事長声明
2014.5.12理事長声明(声明本文) (pdf,p1-p12,12ぺージ,673KB)
2014.5.12理事長声明(参考資料) (pdf,p13-p35,23ぺージ,1683KB)
松崎道幸プレゼンテーション資料
(スライドに書かれている PXX の XX が声明文のページに対応しています)
---- 2014年5月12日08:20版 (全120ぺージ) ----
---- 2014年5月13日09:21版 (全122ぺージ) ---- 更新(2014.05.14.22:00)
2014.5.12松崎道幸ppt資料1 (pdf,p1-p30,30ページ,1598KB)
2014.5.12松崎道幸ppt資料2 (pdf,p31-p60,30ページ,1935KB)
2014.5.12松崎道幸ppt資料3 (pdf,p61-p90,30ページ,1288KB)
2014.5.12松崎道幸ppt資料4 (pdf,p91-p122,32ページ,1983KB)
記者会見記事と映像 (IWJ)
2014/05/12 「政府は放射線被曝で病気になるリスクを一桁小さく見積もっている」内部被曝研が緊急会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/139456
記者会見映像 (UPLAN)
20140512 UPLAN【理事長記者会見】政府は,大きな誤りに基づいた『汚染地帯』への「帰還施策」をやめ、最新の科学的知見に基づいた対策を実行して住民の健康を守るべきである
http://www.youtube.com/watch?v=1XuUmdLh5Fs
政府は、大きな誤りに基づいた
『汚染地帯』への「帰還施策」をやめ、
最新の科学的知見に基づいた対策を実行して
住民の健康を守るべきである
2014年5月12日 市民と科学者の内部被曝問題研究会
理事長 沢田昭二
◆日本政府の4つの誤り
1. 放射線被ばくで病気になるリスクを一ケタ近く小さく見積もっている
(放射線被ばくの健康影響の過小評価)
2. 被災区域の放射線被ばく量をきわめて小さく見積もっている
(放射線被ばく量の過小評価)
3. 小児甲状腺がんを被ばくと関係ないと断定している
(放射線被ばくの害の非科学的否定)
4. がんだけでなく様々な病気が増えるおそれがあることを無視している
(チェルノブイリの教訓の無視)
◆日本政府に対する4項目の要請
1. 放射線被ばくリスクの過小評価を改めよ —— 時代遅れの被ばくデータ固執を止め、最新の科学知見に沿って見直せ。リスク対経済効果の立場でなく、人権を基礎において国家施策を策定せよ。帰還者は年間1mSv以下で可能な限り低くなったときのみ帰還を推奨されるべきで、その間全ての避難者に財政的援助、給付金を提供すること。
2. 被ばく線量を大幅に小さく見積もるデータ操作を止めよ —— 個人線量計は、内部被ばくはもとより、外部被ばくも測れない。
3. 甲状腺検診をしっかり継続せよ。同時に血液、尿検査を含むすべての健康影響に関する調査に拡大せよ—— 内部被ばく検査はホールボディカウンター(WBC)に限定せず、かつ影響を受けたすべての人々に対して実施すること。健康管理調査は、年間追加被ばく1mSv以上のすべての地域に住む人々に対して行うこと。
4. 被ばくリスクと被ばく線量の過小評価に基づいた避難指示解除と除染・補償の打ち切りをするな。東京電力の責任を明確にし、支払い責任を納税者に転嫁するな —— 「原子力事故 子ども・被災者支援法」実施の 「復興庁」基本方針を見直し、「支援法」を完全実施すること。
目 次
はじめに
◆日本政府の4つの誤り
◆日本政府に対する4項目の要請
◆日本政府の4つの誤り 1. 放射線被ばくで病気になるリスクを一ケタ近く小さく見積もっている
(放射線被ばくの健康影響の過小評価)
◆日本政府の4つの誤り 2. 被災区域の放射線被ばく量をきわめて小さく見積もっている
(放射線被ばく量の過小評価)
◆日本政府の4つの誤り 3. 小児甲状腺がんを被ばくと関係ないと断定している
(放射線被ばくの害の非科学的否定)
◆日本政府の4つの誤り 4. がんだけでなく様々な病気が増えるおそれがあることを無視している
(チェルノブイリの教訓の無視)
日本政府に対する4項目の要請 (再録)
参考資料 (★01〜★14)
★01 国連「健康に対する権利」特別報告者アナンド・グローバー氏日本への調査
(2012年11月15〜26日) に関する調査報告書より抜粋した原文と要約文
★02 1000mSvあたりのがん増加率:原爆データ=47%。原発労働・医療被ばく=300%
最近の医療被ばくデータ:日本の原発労働者の追跡調査における放射線被ばくに
よるがんリスクの増加率一覧表
★03 被ばく量が同じでも、核施設事故の方が原爆被ばくより健康被害が大きい
—— 原爆被ばくと核施設事故被ばくにおける超過相対リスクの違い
★04 脱毛などの急性症状から推定すると、放影研が76 mSvとしている広島の
爆心地から2 kmの被ばく線量は約1400 mSvである
★05 自然放射線被ばくでも白血病が増える
★06 原発事故では、1mSvの外部被ばくをすれば、0.67 mSv以上の内部被ばくを
伴い、合計1.67 mSv以上の被ばくとなる
★07 政府はモニタリングポストへの放射線を意図的にブロックして、測定値を
5割引きにしている
★08 今後50年間の福島を含む東日本の累積被ばく量を試算すると、福島市、
郡山市周辺は25〜50 mSvに達する
★09 福島事故以前の日本の高校生大学生に対する甲状腺検診では、3千人に
1人が甲状腺がん
★10 チェルノブイリで甲状腺スクリーニングが始まったのは事故の4年目
★11 福島の小児甲状腺がんはアウトブレーク(大量発病)と考えられる
(岡山大学医学部津田敏秀教授の考察)
★12 性比から考えて、福島の小児甲状腺がんは、チェルノブイリ型である
★13 チェルノブイリでは、子どもたちの肺の働きと血液を作る骨髄の働きが
落ちていた。土壌汚染度は中通りと同じ地域:福島疎開裁判意見書
<松崎道幸2012年5月15日提出>より抜粋
★14 福島では子どもも大人も好中球が減っている可能性あり
—— 福島の小児と大人の白血球数を日本の標準データと比較
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